ドッペルゲンガーとはある対象となる人間の姿かたちそのままで現れ、それが現れると対象の人間が近いうちに死に至るなどといった逸話がひっついた妖怪のような、幽霊なようなそんなものである。

 起きた時点で、11時。 2時間目の授業は10時45分からなので起きた時点で2時間目の授業は始まっていたわけなのだが、大学へ着くと2時間目の授業の冒頭にて自分が目撃されているとのこと。
 当然その時間は寝ていたわけだから大学に自分が存在するはずもなく、見間違えであるのが普通なのだが、普段それなりに親しくしている人間がそう証言していたので、単純に片付けずにドッペルゲンガー現象だとしてもてはやしていた。
 しかし、これで仮に本当だとすれば数日中に自分はこの世を去るのだが、それはそれで死んだら笑ってくれぐらいの話である。

 それ以外に大学ではとりたてて面白いこともなく、いつぞや気になっている子が研究室の先生に教えたメールアドレスが誤っていたことがなぜか自分の所属している部屋に連絡が来て、伝えるなどという謎の任務が発生するも、当人には会えなかったのでその子に近しい人間に伝えて終わりとした。 なんとなく残念な気がしなくも無いが、長期に持ち越しても彼女自身が迷惑するだけなのでそんなことはしなかった。

 就職ガイダンスなるものもあったが、結局のところ予定調和の感が強く、授業と同様にしてやはり面白いものではなかった。